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2008-09-22

あかずの間

千加子さんは去年の夏、彼と行った旅館での話をしてくれた。
「すごい大雨になって、予約してた旅館までの道が通行止めになっちゃったんです」
仕方なく引き返し、途中にあった古い旅館へ入ったという。
「でも満室だったんです。外は土砂降りだし、大雨警報とか出ちゃってて、どうしようかって話してたら、、」
奥から女将さんがでてきた。渋々といった感じで、普段は使ってない部屋があるからそこでも良ければと案内してくれた。
「全然きれいな部屋だったんですよ。なんで使ってないのか不思議なくらい。でも、、」
空気が重いのだという。
純和風のきれいな部屋。
まるでこの部屋だけ時間が止まっているように感じた。
「彼も何か感じてたみたいだけど、二人とも疲れてたからさっさと寝ちゃった」

夜中、何かの気配に目が覚めた。
体は動かなかった。
<やだ、金縛り!?>
目だけで部屋の中を見回した。
押し入れの襖が20センチほど開いていた。
奥にぼんやりと何かが見えた。
次第に目が暗闇になれてくる。

男と目が合った。

やせこけた顔に眼球だけがやけに大きく、じーっとこちらを見ていた。
「あ、やばいって思った」
千加子さんはすぐに目を閉じ、気づいていない振りをした。

しばらくすると、耳鳴りがしはじめた。
恐怖に耐えかねた千加子さんは、隣の彼を起こそうと横をみた。

目の前に男の顔があった。
枕元から覗き込むように、腰を曲げて。
耳鳴りだと思っていた音は、男の声だった。
千加子さんの目をじーっと見つめ、無表情のまま口だけを動かして何かを訴えている。
そこで千加子さんは気を失った。

次の日、女将さんに昨晩のことを話すと、宿泊料はいらないから、黙っていてほしいと言われた。
その後、その旅館には行っていない。

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theme : ホラー・怪談
genre : 小説・文学

tag : ホラー 怖い話

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紋白蝶

Author:紋白蝶
香川県在住の妄想家です。
趣味は読書、ゲームなど。
日々人間の恐怖を探求中、
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